2000年10月のテレビ
- とんねるずの生ダラ(日本テレビ・2000.10.25)
この頃客観的にみてつまらなくなったような気がしたので、エアロビクスとバレー以降はあんまり見ていなかったのですが、今回は過去の高視聴率を特集するものだったので久しぶりに見てみました。確かに以前は面白かったという感じがしたのですが、その違いとは何かということですね。
結局は主役のとんねるずが進んで汚れ役に徹しなくなったということなのでしょう。局は違いますが、フジテレビの番組ではいつの間にやら人の食べるもの、食べ方を見ながら色々喋って、合間に歌を歌っていると言うような印象があります。パチンコでも結局は自分たちが楽しんでいるという印象だし。ウッチャンナンチャンの社交ダンスも日本テレビですが、こうしたバラエティの手法というものを現場ではもうやめたいと思っているのかもしれません。となると、新しいバラエティとは何かと考えるのですが、今のところ出てくる兆しは私には見えません。
ただ私の場合、ゴールデンでやるものより深夜帯のお笑いとか、もっと言うとテレビに出ることのないお笑いの方が好きなので(^^;)、その感性は当てにならないかもしれません(^^;)。
- ドキュメントにっぽん(NHK総合・2000.10.12)
今回は宮崎旭化成のマラソン監督を務めた、宗茂・猛監督とシドニーに出場した川嶋・佐藤両選手にスポットを当てていたのですが、何か事実をなぞっただけの薄っぺらい作りなのが見え見えでした(^^;)。というのも、川嶋・佐藤選手がゴールしたら女子マラソンのときのようにコーチやスタッフの姿が見当たらず、結局両選手は携帯電話で監督と話しただけで、自力で宿舎へ帰らざるを得なかったということでした。マラソンゴール直後の画像は結局中継画像の他にはなく、翌日ホテルで取ったと思われるトレードマークの髭を剃り落とした川嶋選手の表情は、歓喜の中で髭を沿った積水の小出監督と比べると、哀れな感じをかもしだしていましたね。
宗監督も両選手が集団から遅れて行ったときの、落胆したというよりも切れたような表情は、これはもしかして選手を見捨てたのではないかという冷たさに満ちていたような気がするのです。練習方針ではみんなで一緒にやり、別メニューは許さないとのことですが、それが結局は惨敗につながったといえるのではないか。いつかは世界と戦える選手を育てたいと言う風に締めていましたが、オリンピックというのは晴れの舞台で、惨敗したとはいえ自分たちの弟子のゴールを見届けてあげない監督がどう選手を育成するのか。厳しい見方かもしれませんが、昔ながらのチーム全体脱落者は許さずといったやり方では、一人一人個性の違う選手の長所を伸ばすことは無理なのではないかな。小出監督と高橋選手、陸連でも市橋選手を育成したように、女子は専属のコーチが才能をもった選手を付きっ切りで強化しています。確かにチーム練習を増やすことで駅伝では強くなるかもしれませんが、マラソンということではどうなのでしょう。今男子選手でオリンピックのメダルを狙いたい場合、どこへ行けばいいのか、そうした道筋をつけてやることも強化の一貫という気がこの番組を見ていて非常に感じられたことでした。
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