2000年5月のテレビ
- スポコン(テレビ朝日・2000.5.29)
深夜帯の番組で、『タモリ倶楽部』と並んで独特の雰囲気をかもし出していた『リングの魂』。それがこの三月で打ち切りになって内容を格闘技一辺倒から一新させたのがこの番組なんですね。リングの魂の最終回には、『J−1』という、芸能人(主にお笑い系)タレント対抗柔道選手権という人気コーナーがあったのですが、今回の番組では柔道を卓球に変えた『T−1』という芸能人卓球選手権がゴールデンタイムにやってきました(^^)。今までは卓球というと見るスポーツという感じではなかったのですが、日本テレビのとんねるずの番組の松岡修造のあまりにも汚い卓球といい、見せ方によってこんなにも面白くなるということですか。でも、今回のオリンピックでも日本が活躍すれば、今回の日本の男子ダブルスなんかは面白い試合をやるんですがね。
ただ、個人的には今までも大仁田ネタで盛り上がっていたりしているので、柔道の試合も復活させて欲しいです。ただ、深夜枠でやっていた時と比べると、あまりにも馬鹿馬鹿しいことは早々やれないでしょうからその点だけが残念ですが。
- 真似し真似され二人旅(NHKBS2・2000.5.15)
このシリーズも、もう第三弾ということになりました。今回の旅の人選は萩本欽一さんに小堺一機さんという、真似して真似されるということからすると、ちょっと他のことのほうが面白く、興味深くもありました。
小堺一機さんは何事も器用な方で、ちゃんとした舞台が整っている時にはとっても面白い方です。しかし、いきなりお客さんの反応を見て、今回の場合45分間、場を持たすことができるかという欽ちゃんの要求に応えることはできませんでした。これは、やはり現場を長く経験したかそうではないかの差でしょう。この番組では、熱海のつるやホテルのバーで修行をした欽ちゃんの姿が紹介されていますが、もはやそうしたショーはカラオケなどに押され、時代遅れになってしまいました。それと同様に、現在名人といわれている方々を鍛えたといわれているストリップ小屋でのコントというのは、現状のストリップショーの変化により、その存在価値がなくなったのを受け消滅してしまいました。ですから、どんな現場にも対応できそうな小堺さんでさえ、観光バスツアーで来た大型ホテルの宴会場で夕食を楽しむ方々を飽きさせず、長い時間その芸のとりこにすることは不可能だったわけ。
私は改めてびっくりしたのですが、テレビ番組だったらこの二人の共演は小堺さんのほうに余裕があり、欽ちゃんのほうにあせりと言うものが感じられたのではと考えてしまいます。しかし、テレビカメラが回っているとはいえ、実際に年配のお客さんを目の前にした小堺さんは次第に見ていて可哀想になっていってしまいました。小堺さんでさえそうなのですから、今後のことを考えるに、実際に舞台で人を笑わせるのにたけた芸人さんはどんどんいなくなって行ってしまうのではという感じがしなくもありません。コメディアンの意地というか、そういうものを欽ちゃんの姿から、改めて感じてしまった次第です。ああした芸を見た時にこそ、大笑いしなくてはね。
- 発掘! あるある大辞典「電子メール検証」(関西テレビ・2000.5.7)
この番組で取り上げられたものは、翌週に急に売れだしたりするらしいですね。それだけ注目されている番組が民放であるのもなかなか面白いと常々思っていたのですが、まさか電子メールについてばんぐみを作るとは思っていませんでした。
内容的にはいいところも悪いところも、一応網羅されているという感じで、多少パソコンをかじっている人にはお得な内容になっているなと、番組の作り手にはエールを贈っておきましょう。番組の中にメール依存の恐怖についても語られていますが、実はこの連休に起こった高校生のバスジャック事件の犯人も、こうしたメール依存に陥っていたという噂もあります。とりあえず、友達用と一般用のメールアドレスを分けて、メールソフトの設定で添付ファイルを自動的に開く設定にしておかないというのは最低限皆さんも守ってくださいね。ダイレクトメールの中には、これ以上送ってもらいたくない時は以下のアドレスにご連絡くださいという奴がありますが、あれに送ると、そうしたことをした人たちの名簿に掲載されてしまい、その名簿が出まわるという堂々巡りに陥ってしまいますので(^^;)、そういうメールは極力無視し、あまりにもひどい場合はそのメールアドレスを捨てるくらいの覚悟でいきましょう。
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