車中泊で行く京都

 

 

 京都へ車で行く場合、市内を車で回るというよりも、周辺に車を駐車して公共交通機関を利用して回る方がゆったりと回ることができます。どちらの方面から京都に向かうかということによって違ってきますが、今回は東名高速道路を使い東から入りました。滋賀県大津市では大津周辺および、京都方面の観光に便利なパーク&ライドを通年にわたって実施しています。京阪電車の浜大津駅近くの公共駐車場に車を停め、指定された電車のチケットを購入することで駐車場一日利用券が500円で購入できます。詳しくは、こちらのページをご覧いただきたいのですが、今回は写真のチケットを利用しました。浜大津駅から京阪山科までは「湖都古都・おおつ1dayきっぷ」を利用し、JRに乗り換えて京都までのキップ180円(往復)とあわせて、交通費860円に駐車料金500円。そして京都市内移動用に、市バスの一日乗車券500円で、合計1,860円で済んでしまいます。京都市内に駐車する場合、料金のほかにも市内移動の手間もあります。さらに、帰りの事を考えますと、大津に停めた場合、すぐに高速道路に乗ることができますし、積極的にこうした制度を使うことで効率よく観光することができます。もちろん、これに車中泊を組み合わせることによってさらに効率がアップするのですね。これから簡単に、旅の様子をレポートします。 


 高速道路は静岡インターから乗り、豊田ジャンクションから東名阪経由で新名神を使い名神に合流するというルートを取りました。夜自宅を出発して渋滞がなければだいたい3時間で大津に着く計算になります。途中周辺のサービスエリアで休憩を取りつつ、どこで仮眠を取ろうか悩んでいるうちに滋賀県に入ってしまいました(^^)。大津の出口はサービスエリアが併設されていて、食堂には給湯器・給茶機があるので、手前で休むよりも大津まで行ってしまおうと一気に来てしまいました。すると幸いなことに駐車場は結構空いていて、両隣とも車がいない駐車スペースを確保できました。ここで十分な睡眠を取り、翌日は6時前に起床。自宅から用意してきた朝食をサービスエリアの食堂でいただきました。お茶は給茶機がありますし、持ってきたインスタント味噌汁は給湯器のお湯ですぐに食べられるので、できればこうした設備のあるサービスエリアで仮眠を取った方が楽です。当日は午後から用事があったのでできるだけ午前中に多く観光したいという事もあり、支度もそこそこにインターを出ました。

 浜大津公共駐車場は時間的な事もあってガラガラでした。そこで、できるだけ駅の改札口に近く、なおかつ一台独立した駐車スペースがあったのでそこに停めました。7時前に着いてしまったので、まだ一日駐車券を出してくれる定期券発売所が開いていませんでした(7時30分から)。仕方がないので改札口でフリー乗車券と一日駐車券を買い、京都に向けて出発します。大津周辺にも魅力的な観光地が多いので、時間があったらフリー乗車券の範囲の中での観光もしたかったのですが、これは次回の課題になるでしょう。

 京都観光の基点として、今回はJR京都駅を選びました。別の入り方も当然あるのですが、今回は市バス専用一日乗車券カードを購入して回ろうと思っていたので、あえて京都駅まで出てきました。写真のバスセンター内で購入すると、「市バス観光マップ バスなび」がもらえます。だいたいの位置関係をこれで把握し、実際の経路については、携帯やPHSでアクセスできる洛ナビと併用すると便利です。一日乗車券で乗ることのできる市バスは、220円均一区間内のみなので、検索結果で料金が出てくるのは助かります。均一区間から出る場合でも、その差額が事前にわかるのでカードとは別に料金を用意しやすいですし。

 バス停はこんな感じです。小さくてわかりづらいかも知れませんが、系統番号別にバスがどこまで来ているかちゃんとわかるようになっています。時間通りにそのまま来るのかというと、渋滞しているなどの状況によって違いがありますが、これはこれで有難いものです。なお、一日乗車券はあくまで京都市営のバスでなければ使えませんので、私鉄のバスに間違って乗らないように気を付けましょう。

 とりあえず最初に訪れたのは清水寺でした。苦労して坂を登り、これだけ景色のいいところまで上ってくると気分も爽快になります。まだ朝早かったこともあり、清水の舞台では職員の方が掃除機をかけていたり、水を汲む場所では大がかりに掃除をしていたりしていたのですが、人の多さに煩わされることなく観光できました。ついでに近くにある七味唐辛子の店、七味屋本舗へ立ち寄ってきました。ここの七味はびっくりするような辛さはなく、個人的には好みです。京都ではどこでも買えるのですが、さまざまな容器入りのものはここでしか買えないものも多く、ついつい寄ってしまいました。

 こちらはそれこそ大昔、修学旅行以来となる三十三間堂です。当然ですが、お堂が長すぎてすべて入れることはできませんでした。写真には写っていませんが、かなりの数の修学旅行生がいて、圧倒されました。できるだけその種の人たちには近づかず(^^;)、一人でゆっくりしていたのですが、それでもわざわざ写真を撮ってくれと頼みに来るんですね(^^;)。

 バスでの移動の後、祇園の中心である花見小路通までやってきました。この写真ではそれほど目立ちませんが、近くに場外馬券売り場があってそこへの人が結構凄かったのですね。祇園の町並みはまだ午前中ということもあって、それらしい人たちは歩いていませんでしたが、通りの雰囲気は周辺とは違って写真の通り良かったです。

 観光の最後に選んだのは、定番ですが金閣寺です。実は金を張り替えてきれいになった金閣寺を直接見ることはなかったのでした。これだけ見ればもういいかという感じもあるのですが、観光客は時間的な事もあって一番多かったですね。中国・韓国からの観光客がかなり目に付いたのも印象的でした。午前中だけでこれだけ回れたので、夕方まで時間があればもっと広範囲に回ることは可能でしょう。帰りは午後7時頃に大津を出て、一部渋滞があったものの夜の11時30分頃に自宅に着きました。問題は車の中でちゃんと熟睡できるかにかかっていると思いますが、前の日にしっかり睡眠を取れれば、それほど大変な旅ではないと思います。これから夜の暑さも和らぎ、車中泊にいい季節になってきます。車での観光は無理でも、電車と組み合わせる事で行動範囲は広がってきますので、観光地で行なわれているさまざまな試みにも注目して旅の行程を立ててみてはいかがでしょうか。


 

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