四国八十八箇所の旅1

 

 今回の旅は、別にコンテンツを立てて紹介しているように、四国八十八ヶ所の区切り打ちということで回ってきたものです。そんなわけで、普通の観光旅行とは少々違いはありますが、主に車の中で泊まることを前提とした旅には違いありません。そんなわけで、ここからは車の中での事を中心に時間を追って報告していくことにしましょう。

 今回はゴールデンウィークの国内大移動渋滞に巻き込まれる恐れがあるため、できるだけ渋滞を避け、しかも安くということでETC夜間割引が使える午前0時過ぎに高速に乗ったら、あとは目的地までは一気にという予定を立てました。長距離を走る場合、国道など信号機のある道路を走るよりも安全な反面、どうしても単調な運転になり眠気を誘われる場合があります。実際のところ、2日の夜9時半ごろに自宅を出て、東名高速の音羽蒲郡インター付近で日付が変わったので乗りましたが、そこまでは全く何の問題もなく進めたのですが、高速に乗ってからとたんに眠気が襲ってきました。

 この場合、早めの休憩が効果的でしょう。サービスエリアでリフレッシュすることを心がけましたが、眠らなくても目を閉じてしばらくじっとしているだけでも回復するものです。仮眠を取ると時間をロスすることになりますが、むしろ15分程度目をつぶって、外からの刺激を受けないようにしてじっとしているだけでもだいぶ違います。ただ、一人で出る場合、ちょっとの休憩のつもりが朝まで寝てしまったという状況も考えられますので(^^;)、一人での旅の場合はよくある眠気覚ましに頼る他ない場合もあります。特に今回は、中途半端なところで寝てしまうと、あっという間に魔の渋滞時間へとなだれ込む恐れがあったので、だましだましに進みました。夜間はゴールデンウィークでしたが自然渋滞などはなく、恐れていた事故渋滞にも見舞われませんでした。大きめのサービスエリアでは、お茶とお湯・そして冷水のサービスをやっているところがあります。ステンレスボトルに水を補給するにはゴールデンウィークの時期は、さすがに人が多くいてはばかられましたが、提供されている紙コップは、複数確保しておくといろいろと便利です。私は、歯磨きの際に再利用させていただき、一通り使い終った時点で、サービスエリア内で再利用していただくため返却しました。朝のコーヒーを飲むにはちょっと少ないですが、確保していて損はないでしょう。

 順調に行けば7時前後に松山まで到着する予定でしたが、上記の理由によりかなりいろんなところで休憩をとったため、松山インターにたどり着いたのは10時を回っていました。ちなみに、高速運転中の新名神・土山サービスエリアで給油しましたが、その時の燃費は21.13km/lで、その後給油したのが松山インターを降りてすぐのスタンドで、そこで燃費を測ったら22.41km/lと、この旅最高の燃費でした。だいたい高速では20km/l以上出て、四国内で下道を移動した際は17km/l程度だったでしょうか。地元での街乗りではせいぜい12km/lがいいところで、夏場にはエアコンを使うので10km/lそこそこまで落ちることもあります。改めて長距離での燃費の伸びが確認できる結果となりました。

 ここから、四国八十八ヶ所を改めてめぐるわけですが、その辺の話はここでは割愛させていただきます。旅先で宿泊場所と同時に見付けなければならないのは、食事の確保とお風呂でしょう。幸いなことに到着した松山には有名な道後温泉があります。車で道後温泉本館(趣のある木造建築の日帰り湯)に入りに行く場合、どこかに駐車しなければなりません。本館のすぐそばにある道後温泉駐車場に停めた場合、本館か椿の湯(道後温泉の日帰り入浴施設です)を利用した場合、1時間までは無料になっていますので便利に使えます。右折して駐車場に入るような形になりますが、周辺の交通には十分注意して利用しましょう。一時間というのは短いようでいて長いもので、さっとひと風呂浴びれば、市電の道後温泉駅周辺を散策することもできます。日帰り温泉施設はさまざまなところにありますが、宿泊場所と同様に十分調べてから出掛けられるのがいいと思います。

 食事について、夕食はお店で食べるのがいいでしょうが、朝食のセレクトをどうするかというのも問題でしょう。もちろん、本格的なキャンプ用具を持参し、しっかりと調理するのも一つの車中泊のあり方かも知れませんが、道の駅で泊まる場合、周辺の迷惑も考えると、すぐ食べられるパンやおにぎりなどを前の日に用意しておくというのがいい気がします。狙い目は大型ショッピングセンター内にあるパン屋さんです。ある程度の時間になると、店によっては売れ残りを売り切ってしまうため、かなり安い値段で店の品物を安売りする営業スタイルのところが多いようです。コンビニで大手メーカーの菓子パンを買うよりも、個人的には大型スーパーやショッピングモールを見付けてそこで調達した方が便利です。ちなみに、私は今回の旅では全くコンビニを利用しませんでした。出発前に食料などを用意してきたということもあるのですが、車で市街地を移動していれば、いやおうなしに各種スーパーが目に入ってきます。人里離れたところを中心に回っているのなら別ですが、せっかく車で行くのですから、現地調達の場合でもより有利なスーパーや100円ショップの利用を積極的に行ないたいものです。

 100円ショップと書いて思い出しましたが、現地移動の際かなり役に立つ、県別の地図をダイソーで売っていたのですが、地元のダイソーでは、それまで47都道府県すべての地図(大きく広げるもの)が揃っていたのですが、いつの間にやら静岡周辺のものしかなくなってしまっていました。そこで今回は、カーナビでダイソーのあるところを検索し、とりあえず回る予定の地図を1県100円で買い求めた次第。現地でもやはり周辺の地域の分しか揃っていなかったり、地図そのものがなかったりといろいろでしたが、カーナビの地図だけではどうしても全体を見渡せない不便さがありますので、車の中でじっくりと計画を練るための必需品として、現地調達するというのはいい方法だと思います。

 今回車を停めて車中泊したのは道の駅でした。ゴールデンウィークということもあり、明らかに私と同じように道の駅での宿泊を目的にしている車が多くいました。一泊目は愛媛県・小松のハイウェイオアシスへ。こちらは高速道路のサービスエリアに隣接していて、温泉施設も併設されています。ただ、一般道から入ることのできる駐車スペースと高速道路のサービスエリアとはかなり離れており、わざわざ歩いて行こうとは思いませんでした。山の上に孤立しているような立地のため、通過する車両による騒音などの影響はそれほどありません。ただ、オフシーズンなどは休憩や車中泊以外の目的で多数の車が入ってくる可能性もあります(今回紹介する道の駅に限らず、それぞれの道の駅によってその利用状況はさまざまです。あくまで一般的な心得としてご理解下さい)。そういう意味では同様な車の集中するゴールデンウィークの利用というのは割と安心して利用できるのではないかと思います。もう一箇所利用したのが、「道の駅とよはま」という国道に隣接しているところで、ここは夜中も交通量がかなりあり、多少の環境の悪さは致し方ないといった感じでした。それよりひどかったのが、私の隣に停車した車がアイドリングをしながら車中泊をしていた車がいたことです。こういう事を見越して、耳栓を持っていったのですが、外から空気を入れ涼もうと思っていた目論見は断念するしかありませんでした(ちょっとでも窓を開けているとアイドリングの音がかなり響いてくるのです)。これだけ今、地球環境のためにアイドリングストップ運動をしている時に、平気でアイドリングし続けるのにはびっくりしましたが、別の場所に移動するわけにもいかなかったので、仕方なくそのまま寝ました。周辺の明かりが気になって寝つきが悪いような方は耳栓の他に、アイマスクのようなものの用意も必要かも知れませんね。

 そして、全ての行程中、しっかりと確保しなくてはならない電池の問題です。ポータブル電源により携帯電話の充電は問題ないのですが、夜間充電終了後もポータブル電源から電力が供給され続けるのも勿体無いので、ポータブル電源からいったんリチウムイオン電池の方に満充電した後、リチウムイオン電池から夜間携帯電話に充電し、使い切ったものを走行中にリチウムイオン電池へ充電を行なうというサイクルにしました。今回利用したのは、サンヨーeneloop mobile boosterのうち、KBC-L2Sです。3.7V 5000mAhと高容量で、USB出力が2つあるので、複数の携帯電話を充電できるのはとても便利でした。

 四国八十八箇所めぐりは、どうしても山の中を走ることが多くなります。たまたま立ち寄った60番札所・横峰寺の麓に名水が湧き出ていて、地元の人たちも汲みに来ていたのでそこで水分を補給することができました。生活上水というのはどうしても必要になりますが、ドライブ中の水分補給については、なかなか選択肢がないというのが実際のところです。ガソリンスタンドにお願いして水道を貸していただくということもいいですが、できればおいしい水を補給したいものです。キャンプではない単なるドライブのため、大きなポリタンクを持っていくというのも大ゲサなので、私の場合は100円ショップでペットボトルの水を購入し、いざという時に使うようにしています。あとは、現地で名水などの情報が入ったら、そちらを優先して使います。極力自動販売機などのジュースなどは買わないようにし、お茶については粉末茶を持参しているのでお湯に溶かして飲む事の他、水で溶いても十分楽しめるので、ペットボトルに粉末茶と水を入れて振って作ります。お茶に限らず水から作ることのできるお茶や粉末のインスタントコーヒーなどを準備していけば、好きな量を作ることができます。粉末茶については、以下のリンクにある向島園さんのものが小分けされていて本当に便利です。実は今回の旅の前にも農園にお邪魔し、旅行用にと玄米茶の粉末を仕入れてきました。

 

http://www.mukoujimaen.jp/04chumon/04_shohin.htm

(こちらのページにある 粉末玄米茶  粉末緑茶 を持っていきました)

 

 今回は四国に、しかも香川県に行ったにも関わらず、うどんをそれほど食べる事ができなかったのは大変残念です。たまたま帰りに高松駅周辺で麺類に関するイベントをやっていて、そこで配られていた四国新聞発行の小冊子に、車で回る高松市周辺うどん屋さんプランなるものが載っていました。今度行った時のために、その順路をここで紹介しておきたいと思います。

 

・中西うどん(朝5時半開店のお店)

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・穴吹製麺所(香川インテリジェントパーク北側 迷ってでも行きたい店?)

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・池上製麺所(名物おばあちゃんの店)

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・わら家(かやぶき屋根が目印 家族うどんが有名)

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・うどん本陣山田家本店(八栗寺そば 名物ぶっかけうどん お土産も充実)

 

 今回はこうしたルートを取れずに残念でしたが四国を離れ、岡山に夕方前にたどり着きました。このまま高速に乗ると大渋滞にはまってしまうということもあり、延々と東を目指し、日付が変わった頃に高速に乗ろうと車を走らせることにしました。さすがに岡山市周辺は混雑しましたが、いったん渋滞を抜けると高速道路のような道になり、かなりスムーズに進みます。大阪市内をそのまま抜けるのはさすがに無謀ということで、カーナビを頼りに名阪国道の天理入口を目指すことに。ただ、神戸周辺は相当混みまくりまして、法隆寺前などを過ぎて天理インターに入ったのは0時を越えていました。およそ7時間あまり休みらしい休みも取らずに進みましたが、名阪国道ではかなり疲れがたまっていました。途中伊賀のパーキングエリアなどで休みながら、何とか東名阪の亀山インターから高速道路に入り、そこのハイウェイオアシスで夜食を取りました。我ながら下道でよく進んだものです(^^;)。

 それからはとにかく休み休み進みました。浜名湖のサービスエリアは広くさまざまなものがありましたが、その分人が多く、なかなかゆっくりもできませんでした。皆さんにお勧めしたいのが同じく東名上り線の日本坂サービスエリア(東名焼津インターの先)です。ここに入っている食堂は二ヵ所ありますが、魚を売っている売店に近い方の食堂は焼津の魚のおいしさを十分堪能できるメニューになっています。まぐろだけでなく、カツオの刺身定食もあり、個人的にはこちらの方をおすすめしておきます。なお、となりの売店ではお店で加工されたしめ鯖を売っていて、これはお土産としても重宝します。しめ鯖以外にもさまざまな海産物がありますので、興味のある方は以下のリンクからどうぞ。

 

http://www.yaizu-sakana.com/pa/

 

 今回の旅を通して思ったのは、十分睡眠を取って、余裕を持って行動することの大切さといったことでしょうか。タイムテーブル通りに運行される鉄道と違って、車での移動については不確定要素が常につきまといます。突発的なトラブルにも十分対処できる余裕こそが車での長旅を楽しむコツではないかと思います。今回は遍路旅だったため移動中心の旅となってしまいましたが、改めて車ならではの旅をしたいと思っています。その時にはまた報告する予定ですので、どうぞよろしくお願いします。

 


 

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