2009年の雑記

 

普通車で車中泊は無理?

  車中泊は装備の整ったキャンピングカーや、広い平面を作り出せるミニバンで行なう方が快適なのはわかりきったことですが、そうそうお金を使って車中泊のためだけに車を仕上げることは全ての人にできるわけではありません。

 かくいう私もワゴンRを購入する以前には、フルフラットシートにもならない乗用車タイプの車で車中泊をしたものです。助手席を一番後ろまで移動させ、座席前に開いた空間には物を詰めるようにして置き、できるだけ足を自然に伸ばせるようにしつつ就寝したものでした。まあ今なら、覗き見対策と、座席にマットやクッションを詰めて多少は快適さを上げることになるでしょう。

 長距離ドライブの途中に仮眠をとるため、今ある車を使って車中泊はできないかと思われている方は多いと思います。個人的には仮眠程度であるなら、乗用車で座席を後ろに倒す方法でもそれほど問題ないとは思いますが、気にかかるのはいわゆるエコノミークラス症候群ではないかと思います。

 新潟県中越地震においてエコノミークラス症候群と車中泊避難との関連が報道され、多くの方々はかなりナーバスになっていると思いますが、車中泊と血栓との関係はどうなっているかということを冷静に判断することが重要でしょう。

http://rescuenow.nifty.com/cs/column/detail/070125000612/1.htm

 こちらのコラムの見出しに「血栓は車中泊と関係ない」というのがありますが、地震による避難をされた方に血栓が多く見受けられたのは、震災によるストレスおよび、飲料水の不足やトイレの不自由などで避難生活における水分摂取が著しく少なかったこととの関連性が言われています。水やトイレについて、移動すれば何とかなりそうな旅行のための車中泊と違って、避難生活の中で、ライフラインも整っていない中の車中泊とでは同様に比較することはなかなか難しいのではないかと私は思います。

 車の中で寝る場合、少なくとも車の中は個室でありますので、他の交通機関のように他人に見られることでのストレスは軽減されます。また、それがたとえ軽自動車の座席だとしても、シートを後ろに倒してマットやクッションで隙間を埋めることができれば、他の公共交通機関のシートと比べて格段に劣るような就寝環境では必ずしもないように思います。もちろん、可能であればできるだけフラットな就寝空間を作りたくなります。現に私はそうした欲求を満たすため、車を買い換える時に比較検討してワゴンRという答を出しました。ただ、そうでなく今ある車でも十分車中泊は可能なように思います。インターネットを巡っていますと普通の乗用車や軽自動車では車中泊は無理であるかのような記載が見受けらることがありますが、さまざまな工夫によって対処可能であろうと私は思っています。

 ただし、長時間同じ姿勢を取ったり、水分補給を怠ったりしてエコノミークラス症候群になる可能性を全く否定することはできません。帰省や旅行などで車中泊を含めた移動を計画されている方については、水を十分に用意し補給もしっかりすること。仮眠する場所を選定するにあたっては、安心して利用できるトイレのある場所にするなどの対策は当然必要です。また、これは当り前の事ですが、どんなに環境を整えて車中泊をするにしても、環境の違うところで就寝するということで全くストレスを受けないということはありません。体の不調を感じたらビジネスホテルの利用や温浴施設での長めの休憩など、車中泊以外の夜の過ごし方も考慮に入れながら出掛けられるといいと思います。(2009.12.15)

 

車中泊とオートキャンプ

 車中泊とは何かということを考える時、オートキャンプとごっちゃにして紹介しているサイトがかなり見受けられますね。大自然を満喫するキャンプ場に泊まり、テントを出してゆうゆうとキャンプをして、寝るのは車の中(もちろん、大型のキャンピング仕様車)ということでも車中泊には違いありませんが、そこまで準備して出かけ、テントの設営もするならオートキャンプの紹介のブログにすればいいじゃないのと思います。かくいう私自身も、夏にどうしても車で寝るのが無理だと思えば、キャンプ場へ移動し、テントを張って寝るという選択をするためにテントを車に常備はしています。しかし、それはオートキャンプであって厳密に言えば車中泊の発展系であるように思います。当然、そうした対応をするにはテントやキャンプ用具など、車中泊のため以外の事前の準備が必要になります。

 オートキャンプと車中泊の境界を彷徨う方々は、キャンパーのようにキャンプ用具の数々を紹介しています。私もそうした物欲満々の方なので、そうしたブログの記事をとても参考にさせていただいて、いざという時のための装備を増やしてきました。ただ、あくまで車の中で仮眠を取るための車中泊ということになると、そうした多くの装備はいらない事が多いです。これから車中泊の旅をしたいと思われる方の中で、単に宿代の節約をしたいとか、時間の節約をしたいと思われている方は、手間とお金、時間を掛けてキャンプ場に泊まること自体が選択肢から外れているように思います。車中泊というキーワードから臨機応変にオートキャンプに移行したいというのならそうした意識の元装備を増やしていけばいいですし、そうでなく、車中泊はあくまで一夜の仮眠の場としか捉えられないのでしたら家にあるもので工夫すればいいだけです。車中泊のブログだとうたいながら、軽自動車を利用して道の駅や高速道路のPASAに固執する私のようなスタイルを「狭いクルマに引きこもって時を過ごすようなインドア車中泊」とか、「道の駅パラサイト」と表現するような方がおられるのには愕然としましたが、お金を生まない車中泊をする人たちは邪魔だとでもおっしゃりたいのでしょうか。

 もちろん私自身、他の方々の駐車スペースを奪い長時間公共の駐車場を占有する車中泊のあり方に疑問を持たないわけではありません。ただ私の旅のスタイルとして、できるだけ短い日程で多くのところを回るために、車の中で寝る時間は最小限に抑え、夜半に着いて早朝に出発することで、日中の利用者の迷惑にならないように気を付けています。実際のところ普通の駐車場のスペースだけを提供してもらい、あとはトイレと炊事場の付いた簡易オートキャンプ場のようなものが安い料金で提供されるようなことがあれば(できれば予約なしで当日飛び込みで利用できるのが理想ですが)、進んでそちらの方に移行すると思います。しかし北海道など格安のキャンプ場が充実しているところを除くと、いわゆるオートキャンプ場というのは一名の利用なら、インターネットカフェや24時間営業の入浴施設の他、安いビジネスホテルに泊まった方がいいような料金設定になってしまっています。

 願わくば、今後のブームの進展によってオートキャンプと車中泊の隙間を埋めるような施設が普及して欲しいものです。そうすれば心おきなく車中泊でもキャンプ用の装備を整えて旅立つことができますし、オートキャンプと車中泊との間の垣根も低くなり、もっと気軽に車中泊の旅に出掛けやすくなるでしょう。もっとも現実的な案として、既存の郊外型のインターネットカフェの中か脇にでも小規模の炊事場を作り、店に出入り自由(フリードリンクや食事は店内で。できればお湯を提供してくれれば嬉しい)だが個室などの座席はなし、寝るのは車内でOKというような店があればいいのにと思います。そんなところがあったら、できたらぜひ一度おじゃましてみたいですね。(2009.11.23)

 

車中泊での火器使用について

 私のページの中でも、簡単な調理をするためのコンロの紹介をしていますが、車中泊で(キャンプ場宿泊を除く)火を使うというのは実のところかなり問題がある行動だと思っています。旅に出て気分も盛り上がり、非日常の空間の中にどっぷり浸かってしまうと、つい気配りの心も緩みがちになってしまいます。しかし普通に考えてみて、ごく普通の駐車場でカセットコンロやキャンプ用のストーブ(小型のコンロのことをストーブと呼ぶ事が多い)を出して火を扱うというのは、一つ間違えば周辺をも巻き込む火事の危険性を常にはらんでいます。しかも、移動に使っている車自体、ガソリンが入っていて一度火が付くと爆発しながら燃えるものですし。

 私の場合、家庭用のカセットコンロは車に常に積んでいますが、カセットガスそのものはのせていません。車内の温度が上がることによってボンベの温度も上がり、爆発の危険性があるためです。また、使う燃料の種類としては、できるだけ液体燃料は避けています。それは、燃料がわからないうちに漏れてしまい、何かのきっかけで引火する危険が全くないとは言えないからです。燃料用アルコールや、ホワイトガソリン、灯油などを持ち運ぶ際には十分に注意してください。私が常備している燃料は、よく旅館などで出てくる青い色の固形燃料です。もちろんむき出しにはせず、コッフェルの中に入れてさらに外側にもう一つの容器を用意して入れています。

 私が火を使うのは、キャンプ場などできちんとした炊事場があるところを除くと、なるべく短時間でお湯を沸かすぐらいのものです。固形燃料はだいたい20分ぐらいで燃え尽きますが、コンロが風に飛ばされたり倒れたりした場合は危険ですので気を付けています。カセットガスがある時にはそちらの方がお湯が早く沸くので(撤収も早くできるため)、カセットコンロを使います。カセットコンロはキャンプ用ストーブと違って、風が吹いたり何かに引っ掛けたとしても簡単に倒れたりすることがありません。また、スイッチ一つで簡単に火を消すことができます。外気温が極端に低く、やむを得ず低温対策がされた野外用小型ストーブを使わざるを得ない状況がある場合は、恐らく周りにできるだけ引火するもののない場所を選ぶと思います。ただし、ガスボンベを使う時にはコンロからせり出すような大きな鍋を使わないなど、ボンベ本体を必要以上に熱くすることがないように気を付けてください。

 私たちが普段の生活をしている中で、タバコを吸われる方をのぞき、そのほとんどが直接火を扱わなくても済んでしまう状況に慣れてしまっているように感じます。料理にガスを使っていたとしても、さまざまな安全装置を備えたガス台が普及しており、よほど無茶な使い方をしなければ火事になるということは減ってきたように思います。さらに昨今はオール電化の住宅が普及するにつけ、火そのものを使わないでも調理ができてしまう台所が珍しいものではなくなりました。私を含め、普段あまり火を扱っていない人が火器を使うということは、やはり慎重の上にも慎重を重ねて行なうべきものだと思います。車中泊を楽しんでおられる方々の中には、お子さんを含めた家族で出掛けられる方も多いと思いますので、お子さんに火を使わせるような状況の際は必ず大人が見ているようにするなどの配慮が必要でしょう。

 最後に、火を使わないという選択について紹介しておきます。火を使わないで車内でお湯を得るにはどうしたらいいのでしょう。考えられる方法は2つあります。1つはバッテリーを使った電気式の湯沸しを導入することです。車用グッズの中で車内の12V(シガレットアダプタ)から使える湯沸しポットがありますが、これは水からお湯を沸かすためにはかなり時間がかかります。アイドリングを長時間すると回りの人たちの迷惑になりますから、サブバッテリーやポータブル電源の利用が考えられますが、一旦沸かしておいたお湯を保温のできる水筒で保存しておいて、温め直すような使い方ならそれほどストレスも溜まらないような気がします。家庭用の電気ポットや電気ケトルは水を沸騰させるにはかなりの電力を使いますので、あくまで予算と相談して装備をそろえましょう。そんなにお金を掛けたくなく、雨などで外に出られない時だけの緊急用でいいという時、もう1つの方法が便利でしょう。防災用品としてホームセンターに置いてある発熱剤による湯沸しセットを使えば、10分程度で沸騰したものに近い温度のお湯が得られます。しかも、防災用品ということで長期間の保存が可能というのも嬉しいですね。ただし、車内でお湯を扱う際は火傷の危険がありますから、こちらもやはりお子さんが御一緒の場合は十分に注意をしてください。(2009.11.17)

 

スペアタイヤのない車

 季節も夏から秋に変わり、車中泊の装備も暖房器具を用意するような頃となりました。冬は一般的に着込んだり寝具を増やすことで対応できますが、ちょっと便利なものにカイロがあります。私はベンジンの化学反応で暖を取るハクキンカイロを使っていますが、先月、ハクキンカイロのホームページを見ると、電池点火式の「PLATINUM」シリーズの製造が中止されるというニュースリリースがありました。一般的なハクキンカイロの場合、化学反応を開始させるためマッチやライターの火を近づけて、化学反応させるのに十分な熱を持たせるのですが、この場合どうしても火事の心配があり、子供やお年寄りには扱いづらいという不便な点がありました。これを解消するために、特殊な火口と、点火のために単三の乾電池を使いカイロを使えるようにできるタイプのものを今まで便利に使ってきました。店頭在庫がなくなり、メーカーの通信販売がなくなってしまうともう手に入らなくなってしまうので、興味のある方は予備の火口を含め、確保しておくことをおすすめします。

 上記の例に限らず、今まで何の問題もなく出していたものが仕様がかわったり生産を中止したりすると、今までの考えも変えざるを得なくなり、とても残念な気がします。私が現在乗っているスズキ・ワゴンRですが、昨年フロントマスクを一新してエコに配慮した新型になりました。時代の流れとして燃費の良い車を目指すのはメーカーとしては間違った考え方ではないと思います。しかし、エコを追求するあまり今まで荷台の下にあったスペアタイヤを省略し、気体を充填するタイプのパンク修理剤で代用するようになってしまったのは大変残念だと言う他ありません。

 車中泊をされる方というのはやはり、長距離を走るでしょうし、快適な宿泊場所を探すために舗装路だけではなく河原に下りたり、ダートも走る場面があるでしょう。そうした未舗装路を走る場合、どんなに気を付けていてもタイヤがパンクする可能性があります。パンク修理剤での応急処置は、接地面の穴が小さければジャッキアップしないで補修できる(パンク修理剤自体に気体が入っているので、それでタイヤが膨らむのでコンプレッサーも不用)など、ボルトを外すなどの作業ができない方にとっては有効なものであるとは思います。

 市街地走行ぐらいならパンクしたとしてもそれほどのダメージを受けないような気もしますが、側面に穴が開いたり、長距離走行でタイヤがバーストするという可能性もなくはありません。そうなったら補修キットではお手上げで、ロードサービスが来るまでその場からの移動すらできません。もちろん、常にスペアタイヤの空気圧をチェックするか、いざという時のエアコンプレッサーを常備するとかなどの準備は必要になりますが、トラブルに対処する方法は複数持っていた方が知らない土地へ車中泊へ行った時には安心できるので、私はやはりスペアタイヤは必要なのではないかと思うのです。

 近ごろの軽自動車ではこうした流れがあって、同じスズキのパレットにもスペアタイヤは標準では付属しないとのこと。パンク補修キット自体をどうこういうつもりはなく、スペアタイヤを積んだ状態で補修キットも持っていれば、二本同時にパンクした時にも自走で脱出できるなどメリットも増えます。現行ワゴンRではオプションでスペアタイヤの購入もできるようですが、スペアタイヤを積むことで、どうしてもスペアタイヤを収納しない前提の車内の収納に影響が出ることになるので、現行車は私にとってちょっと車中泊にはどうかなと思ってしまいます。そうなると、次に車を買い換える時にあくまで軽自動車にこだわろうとすると、1BOXタイプのものしか選択肢がなくなってしまうのかも知れません。(2009.10.10)

追記

 本日、新しいワゴンRの車内を見る機会があり、シートアレンジと後方の収納について確認してきました。シートアレンジは就寝に問題ないようでしたが、後方の収納については一応スペアタイヤ用のスペースはありますが、一部のスペースにジャッキと工具、パンク修理キットが収まっています。スペアタイヤを収納するとその分ジャッキやパンク修理キット、仕切り用の発泡スチロールなどを別のところに収納する必要が出てきます。スペアタイヤを積まない前提では、通常の収納スペースの下に更に小物を収納できて便利ではあるのですが、長距離の移動を考えておられる方はオプションでスペアタイヤを注文するか、パーツショップなどで中古のスペアタイヤ(この場合は収納可能なサイズかどうかを御確認下さい)を導入するという選択をした方が個人的にはいいのではないかと思います。(2009.10.13)

 

なぜ車中泊か 

 本日(2009年10月2日)、朝日新聞夕刊のコラムに、映画監督の鈴木清順氏のインタビューが紹介されていました。本業の監督業の他、役者としての顔も持たれている監督ですが、そこで役者としての仕事でインタビューアーが特に挙げたのがNHKで1983年に放送されたドラマ『みちしるべ』でした。加藤治子さんが病弱の妻の役で、ワンボックスの後ろを改造して二人で日本国中、妻と揉めたり、旅先で様々な人たちと出会いながら旅して回るという『旅を栖と 軽四輪車十二万キロの老後十年』(青木書店 1982)という本をドラマ化したものです。私は再放送で見ましたが、定年後に夫婦で車中泊をしながら日本一周をしたいと思われる方の中には、このドラマを見て感銘を受けた人も多いのかも知れません。

 ただ、こうした試みをしながら日本中を回っているような人たちは今のように車中泊がブームになる前からそれなりに存在していたように思います。日本一周のような長い旅になれば、毎日旅館というわけにもいかないでしょうし、車の中で寝られるようにすることは予算の面からしても当然のことでしょう。また、大がかりなキャンピングカーを購入して日々旅をするような人たちも限られていると思いますし、やはりブームになるには別な理由があると考えるのが自然でしょう。

 かくいう私も、これだけ車中泊にはまるようになったのは、それが全てではありませんが、ある意味消極的な理由と無縁ではありません。学生の時には主に周遊券や青春18キップを使って鉄道を利用して日本中を旅していました。さすがに野宿はせず、格安のカプセルホテルやユースホステルを使っていましたが、交通費がとにかく安かった。まだ夜行の急行や普通列車が運行していまして、夜行列車に乗ってボックス席で体をくねらせながら寝ている間に遠くへ行けるというのはこの上ない魅力でした。宿代を節約したい場合は、体力勝負になりますが、毎日運行している夜行列車を折り返し乗車することで宿泊費を浮かすなんていう荒業もありました。しかし、今のJRのダイヤを見れば明らかなように、儲からない夜行列車は、寝台列車とともに急速に廃止が続いています。また、長距離運転していた普通列車も、沿線に新幹線が通ることになるととたんに接続が悪くなったり、東北本線のように第三セクター化するものあり、信越本線のように途中でちょん切れてしまうものもありました。JRとしては遠距離の利用者は新幹線に集約したいのでしょうが、そうした鉄道会社の方針にのっかって行くと自然と旅の回数も予算の都合で限られてしまいます。そこで、まだ高速道路が高い料金の時には渋滞をさけるように夜中に国道をひた走り、疲れたら車中でそのまま寝ながら距離を稼ぐような旅のスタイルを作り出していったのでした。

 その他に、家族で大きめのワゴンやバンを使って車中泊の旅を楽しんでいる人たちもいます。交通費云々でという事情もあるでしょうが、子供の数が多い場合、やはり問題になるのは宿泊代金の事でしょう。大人2名、子供2名でホテルや旅館に泊まる場合、食事料金が含まれているとはいっても、そこそこの設備のあるところなら、一名1万円以上費用がかかってしまうでしょう。さらに日本の旅館やホテルは休前日やゴールデンウィークは通常より宿泊料金が高いのが当たり前で、予約自体もなかなか取れなかったりします。近ごろでは一室の料金のみで家族全員が利用できるいわゆるアメリカ型のカーホテルのようなチェーン店もあるものの、やはり人気が高く簡単に予約は取れません。となると、旅のスタイルは旅館に泊まらずに車の中で泊まるというスタイルにならざるを得ないでしょう。

 観光を生業にしている人の中には、お金を地元に落としてくれないなど、これだけ車中泊がブームになって、あまりいい印象を持っていない方々もいるかも知れません。しかし、鉄道会社にしろホテル・旅館にしろ、利用者からすると、経営の理念優先で事を運んでいる事が結果としてこれだけ車中泊の旅をする人たちを増やしてしまったとも言えます。時間はかかっても安く行ける交通手段や、人数が多くても休前日でも安く宿泊できるような宿が一般化していれば、これだけの車中泊のブームはなかったかも知れませんね。(2009.10.2)


 

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