PHSは親機だ!

 

現在運用中のPHS

 携帯電話とPHSの違いはいろいろありますが、実は一番の違いは、親機に登録して、家庭内でコードレスホンの子機として使えることにあります。ちなみに、今回線が生きているのは左の二つで、一番左がアステル、あとの3台はDDIポケットです。右半分の二台は回線契約を解約したものですが、親機登録は生きているのでちゃんとコードレスホンの子機として使えるだけでなく、同じ親機で登録すると、親機がないところであってもトランシーバーとして無料での通話ができます。今まではそんな特徴があっても、PHSを登録できる親機が高価でなかなか導入できない状態だったのですが、2002年の春になって、1万円前後で入手できる親機が松下電器から発売になりました。ココではその親機の紹介と共に、実際どんなことができるのか紹介しようと思います。


独自規格の親機

 まず、現状での私の電話がどうなっているか説明しましょう。ここにあるのは普通の電話機(コードレスホンの機能はない)ですが、これがモジュラージャックからスプリッタで分岐した時の電話側に直接つながっています。左にあるのが、実はDDIポケットがサービスを開始した当時に3万5千円も出して購入した(^^;)、セパレート型の親機です。後で詳しく説明しますが、PHSと一口に言ってもドコモ・アステル系のPHSと、DDIポケットの規格は親機もデータ通信ケーブルも全く違って、この親機はいわゆる「αPHS」のDDI端末しか子機として登録できません。今後は独自規格である「αPHS」を搭載するPHS本体は登場することもなくなっていくでしょうから、オークションなどで購入する時には注意が必要です。とはいっても、現状での私のDDIポケットの回線契約端末であるKX−HS110は登録することができますので、PHS自体と家庭内での電話の両面待ちができます。

おすすめのPHS登録可能な親機

 そして今回の真打ち(^^;)、PHSを子機として登録可能な新型のデジタルコードレスホンの親機、松下電器のVE−PV01Lです。設置場所が気になると思いますが、この前にあるのはYahoo!BBのモデムとBB Phoneのモデムです。普通の場合では一台の電話機でNTT回線とインターネット電話用の回線を使い分けるのですが、私の場合業者の方の保証はないものであるということを納得して(Yahoo!BBでは複数台の電話を繋いで利用することは不具合があっても保証しないとしっかりうたっています)使っています。今のところ別に問題なく利用できていますし、なんといっても上下の電話機を使い分けることで回線を選べるし、インターネット電話を使っているつもりがNTT回線につながってしまうトラブルを回避できます。今回、それぞれPHSを子機として登録したことで、家庭内で、しかも移動自由なインターネット専用電話を持ったことになります。現在、アステルのドットi端末、AJ−51を登録していますが、なんと上の親機に登録したKX−HS110にも登録可能です。KX−HS110には複数の親機を選択し直す機能が付いていますので、必要に応じて親機を使い分けることによって、この二台を内線通話に使ったりトランシーバーとして利用できます。キャリアの違う端末でそういった使い方ができるこの親機の実力というのは凄いですね。

AJ−51のオート表示

 さて、実際にPHSを子機登録してみると、標準の子機と比べると使いにくい面は確かにあります。そんな中、今回登録したアステルのAJ−51はなかなか使いやすいです(^^)。DDIの松下の端末では子機登録した場合に家庭マークが出るものの、その電波の強さまでは表示できませんでしたが、こちらの方はオートモードにするとアンテナマークが分割され、この写真で言うと上が家庭モードの電波強度、したが公衆発信の際の電波強度になっています。写真を撮った時の状態は公衆マークは出ているものの電波強度はほとんどないという(^^;)。あと、特筆すべきは発信時にPHSから発信するか家庭内から発信するかも選べるということです。これも私の松下のDDI端末では強制的に家庭内からの発信になってしまうのとは違います。今はマークが反転している公衆モードになっていますが、公衆モードの方を反転させることもできます。この端末はそれ自身でプロバイダメールやホームページ閲覧もできるので、必要に応じて設定を切り替えて使うことができます。

 ここまで書いてきましたが、みなさんの関心は一体どのPHSがこの親機に登録できるのかということでしょう。もともと子機の増設は販売店が行うものでして、自分たちで行わないように、子機増設のための説明書を販売店が事前に抜き取るようにパンフレットに記載されています。従ってこれ以下の話はあくまで自己責任ということでご了承ください。現状、PHSのキャリアとして一番の実績を持っているDDIポケットですが、実はこの親機はDDIポケットのPHSの動作を保証していません。しかし、現実に登録できているのですからこれだけ話題になっているのでしょう。私の持っている機種より新しい松下製のPHS、同じくサンヨー製のPHSでは動作実績が報告されているようです。親機本体に付属している「子機の増設のしかた」というパンフレットにあるBグループの設定で行います。親機の操作についてはそこに書いてある通りですが、子機の方はいったん電源を切り#を押しながら電源オンした時に親機登録のための内線番号を聞いてきますので、あとは内線番号と自分で設定した暗証番号を入れれば子機登録が完了します。ちなみに、DDIポケットの独自規格である「αPHS」の子機登録は#と5、1の三つのボタンを押しながら電源を入れると子機登録の画面になります。実際に手持ちのPHSがある場合、こうした操作をしてみて、どちらの(あるいは両方の)タイプなのか確認してから購入した方が無難です。

 ともあれ、携帯の場合と違って1円で購入した端末であっても親機に登録できれば回線解除しても使えるというメリットはもっと声高に表明してもいいのではないかと思いますね。DDIポケットの場合、新規契約や端末変更の場合は10ヶ月経っていれば格安で機種変更できることが多いみたいです。ちなみにこの親機、子機とのセットも発売されていますが、子機が一台1万円弱という価格設定なのでわざわざ子機付きのセットで購入するよりもこれからどんどん増やしていく形で使う方が面白いのでは。みなさんも是非、PHSを使った家庭内通話(子機を増やすと親機対子機、あるいは子機通しの内線通話も可能になるのです)の魅力に触れてみてください。


私のお気に入りのページへ

ホームへ

ご意見、ご感想をお寄せください

mail@y-terada.com